中東国家理解 レバノン編 3.国家でありながら宗派社会のレバノン

2019.04.25 Thursday

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    キリスト教マロン派、イスラム教ドゥルーズ派、イスラム教シーア派、スンナ派、キリスト教ギリシャ正教などの各宗派はレバノン国内では圧倒的な多数派を形成せず、いずれもがほぼ同じ配分で存在する宗派社会であった。

     

    政治的影響を懸念して、レバノンでは過去に2回しか国勢調査が行われず、フランス統治時代の第二次世界大戦中に食糧配給のために調査したものは非公開、公開がなされたのは1932年の調査のみであり、これはキリスト教6:イスラム教5という比率であった。

     

    この時の国勢を根拠として独立時に「国民協約」と呼ばれる紳士協定が結ばれた。

    これは大統領はキリスト教徒、

    アウン大統領(キリスト教マロン派)

     

     

     

     

    首相はスンナ派、

     

    ハリリ首相 (イスラム教スンナ派)

     

     

    国会議長は同シーア派……

     

    ベッリ国会議長(イスラム教シーア派)

     

    というように宗派ごとの閣僚・議席のポストを配分したものであった。

     

    これは不文協定であり、暫定的であって国勢調査に基づいて変動が行われるという条件であったが、実際に国勢調査は行われず、イスラム教徒の増加を無視する形でこの「国民協約」に則った国家運営が続けられた。

     

    このことが不利な立場を強いられるイスラム教徒の反発を買った。

     

    また、レバノンに存在する宗派社会はベイルートを除けばそれぞれ住み分けを行っており、集落・学校・社会風習はもとより、軍隊の各部隊までも宗派別に区分されるという有様であった。

     

    この事は、統一された国民意識の発達を阻害し、国家よりも自分が所属する宗派に従うという事態を生んだ。

     

    こうした国民意識の希薄さは同内戦におけるシリアやイランの介入を誘き寄せる事にもなった。

     

    5月19日はレバノンが舞台の中東映画会です! 入場無料‼

     

    〜以下案内〜

     

    中東平和フォーラム定例会

    中東映画勉強会

    〜Lebanon(レバノン)〜 

          

    『判決、ふたつの希望』

     

     

     

    ジアド・ドゥエイリ監督・共同脚本による2017年のレバノン映画。

    第74回ヴェネツィア国際映画祭カメル・エル・バシャが男優賞を獲得。

    第90回アカデミー賞外国語映画賞にレバノン代表作として出品、ノミネート

    2018年8月日本公演で大ヒット。

    日時  5月 19日(日)

       18:15  開会     

    18:30  上映開始

      20:30  解説、懇談

     

    入場:無料

    会場 日本橋公会堂

    2階 第三第四会議室

    裏面に案内図があります

     

    皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。

    *参加される方は 小林(090−3963−9698)までご連絡ください

    主催:特定非営利活動法人中東平和フォーラム

    電子メール:info@mepf.jp
    電話: 03-3249-2443
    電子メール:info@mepf.jp

     

     

     

    新しい感動を受けるほど、人間関係を理解するのに役立つ映画。
    とてもしっかり作られていて感動しました。 ★★★★★  〜映画.COM〜

     

    見なきゃいけない映画だと思うし、観るべき価値もあった。
    対岸の火事ではなく、誰もが抱えるであろう火種の話でもあった。
    アカデミー作品賞を撮って欲しいとさえ思う。 ★★★★★  〜映画.COM〜

     

    中東の紛争の中で、奇跡的に前進していくレバノンの歴史や個人の尊厳がスリリングに描かれていました。
    よくもこんなに整理して、しかも面白く作ったなと感嘆させられました。
    日本人も気になる、他国とどう向き合って行くか考える参考になります。オススメです。 

    ★★★★★  〜Yahoo映画〜

     

     

     

     

     

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    http://mepf.jugem.jp/

     

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    中東国家理解 レバノン編 2.中東唯一のキリスト教国家

    2019.04.20 Saturday

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      歴史的にキリスト教徒の多かったレバノン。

      第一次世界大戦、第二次世界大戦を経て周辺アラブ国が独立すると中東では数少ないキリスト教徒が中心の国家となった。

      元来のレバノンの領域は「小レバノン」と呼ばれ、これはオスマン帝国時代にこの地を支配したドゥルーズ派の支配地を根拠とする。

       

      長らくこの地域こそが真のレバノンとされたが、第一次世界大戦後、事実上の支配国となったフランスは元来のレバノン領域(小レバノン)を大幅に越えて、「大レバノン」と呼ばれる元来シリア領域とされるベッカー高原、レバノン北部及びトリポリ市、レバノン南部をも含めて国境線を作成した。

       

       

      これはマロン派を含めたレバノン独立運動を阻止したいフランスの分断政策の一つであった。この事がレバノン内戦を誘引する根本的な理由となった。

       

      こうした理由から、レバノンという国家そのものが人工的なものであり、宗派別で国民・国家の意識の濃淡が激しかった。

       

      具体的に言えば、独立運動を牽引したのはキリスト教マロン派と

       

       

       

      イスラム教ドルーズ派であり、

       

       

       

       

       

      この両派はレバノンに対する帰属意識が高いといわれる。

       

      一方、イスラム教スンナ派やシーア派、

       

       

      ギリシャ正教徒は

       

       

      もともと小レバノンには少なく、大レバノンに多く住んでいた。

      彼らの生活圏は元来シリアであり、ベイルートよりもダマスカスの方に帰属意識が強かったとされる。

       

      これらに対して、比較的最近になって移住してきたアルメニア人は内戦に積極的には関わらず、中立の姿勢を貫いていた。

       

      しかも、こうした宗派はレバノン国内では圧倒的な多数派を形成せず、いずれもがほぼ同じ配分で存在する宗派社会であった。

       

      5月19日はレバノンが舞台の中東映画会です! 入場無料‼

       

      〜以下案内〜

       

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      〜Lebanon(レバノン)〜 

            

      『判決、ふたつの希望』

       

       

       

      ジアド・ドゥエイリ監督・共同脚本による2017年のレバノン映画。

      第74回ヴェネツィア国際映画祭カメル・エル・バシャが男優賞を獲得。

      第90回アカデミー賞外国語映画賞にレバノン代表作として出品、ノミネート

      2018年8月日本公演で大ヒット。

      日時  5月 19日(日)

         18:15  開会     

      18:30  上映開始

        20:30  解説、懇談

       

      入場:無料

      会場 日本橋公会堂

      2階 第三第四会議室

      裏面に案内図があります

       

      皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。

      *参加される方は 小林(090−3963−9698)までご連絡ください

      主催:特定非営利活動法人中東平和フォーラム

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      新しい感動を受けるほど、人間関係を理解するのに役立つ映画。
      とてもしっかり作られていて感動しました。 ★★★★★  〜映画.COM〜

       

      見なきゃいけない映画だと思うし、観るべき価値もあった。
      対岸の火事ではなく、誰もが抱えるであろう火種の話でもあった。
      アカデミー作品賞を撮って欲しいとさえ思う。 ★★★★★  〜映画.COM〜

       

      中東の紛争の中で、奇跡的に前進していくレバノンの歴史や個人の尊厳がスリリングに描かれていました。
      よくもこんなに整理して、しかも面白く作ったなと感嘆させられました。
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      中東国家理解 レバノン編 1.中東のパリと呼ばれたベイルート

      2019.04.18 Thursday

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        中東国家理解 レバノン編 中東のパリと呼ばれたベイルート

         

         

         

         

        レバノンはアラブ諸国の中で唯一、砂漠がない国です。

        大きさは岐阜県と同じくらいで、雪山もあり、観光資源も豊富です。

         

         

         

        レバノンは第1次世界大戦後、オスマントルコからフランスに統治権が移り、フランスの領土になりました。

         

        そのため現在でも町並みはその当時の雰囲気が残っており、首都ベイルートは中東のパリといわれるほど栄え賑わっていました。

         

         

         

        しかし1975年、政権内部の主導権争いに端を発したレバノン内戦は、近隣諸国や欧米の大国など様々な勢力の介入を招き、15年も続きました。

         

        首都ベイルートの争奪戦は特に激しく、かつて「中東のパリ」と呼ばれた美しい街並は壊滅し、大勢の市民が死傷しました。

         

         

         

        5月19日はレバノンが舞台の中東映画会です! 入場無料‼

         

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        ジアド・ドゥエイリ監督・共同脚本による2017年のレバノン映画。

        第74回ヴェネツィア国際映画祭カメル・エル・バシャが男優賞を獲得。

        第90回アカデミー賞外国語映画賞にレバノン代表作として出品、ノミネート

        2018年8月日本公演で大ヒット。

        日時  5月 19日(日)

           18:15  開会     

        18:30  上映開始

          20:30  解説、懇談

         

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        お待たせいたしました‼ 5月19日(日)中東映画勉強会決定‼

        2019.04.16 Tuesday

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          判決、ふたつの希望』

           

           

           

          ジアド・ドゥエイリ監督・共同脚本による2017年のレバノン映画。

          74回ヴェネツィア国際映画祭カメル・エル・バシャが男優賞を獲得。

          90回アカデミー賞外国語映画賞にレバノン代表作として出品、ノミネート

          2018年8月日本公演で大ヒット。

          日時  5月 19日(日)

          18:15  開会     

          18:30  上映開始

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          見なきゃいけない映画だと思うし、観るべき価値もあった。
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          中東の紛争の中で、奇跡的に前進していくレバノンの歴史や個人の尊厳がスリリングに描かれていました。
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          シリーズ 『中東和平は可能か?』 7.お互いに共有できる和平物語が必要

          2019.04.15 Monday

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            民間組織(NGOの交流

             

             

            これはインターフェイスといって異なる宗教者同士の交流です。

             

            御存知のように中東は宗教無しでは存在できない地域ですので宗教者の役割が大変重要です。

             

            重要なのは、このように仲良くやっていますよという写真を撮ることではなくて、二つの重要な宗教が平和のために何か行動をして行く、実際に何かを成してゆくことが重要です。

             

            中東各地にいざこざが起こりますが、ユダヤ教、イスラム教各宗教指導者たちが駆けつけて解決への努力を行っています。

             

            平和と安全というのは誰にとっても重要な案件です

             

             

             

            このようにセキュリティサービスなど専門的に携わっていた人物たちを集めて彼等の意見を聞いています。これらの問題の根本にある課題は我々自身の態度、姿勢を変えなければならないことです。

             

            中東平和フォーラムが支援するZiv病院

             

             

            このツヴィ病院というのはシリア国境近くにあるイスラエル側の病院ですが、シリアの内戦で負傷した子供やご婦人などを手当てしています。

             

            この場を借りて中東平和フォーラムの方々にお礼を申し上げたいと思います。

             

             

             

            皆様方が集めて下さった支援金をツヴィ病院の院長に手渡した写真であります。

             

            皆様の寄付金はこのように負傷者の治療に使われております。

             

             

             

            これは、イタリアで撮った写真でありますがイスラエルとパレスチナの子供たちをイタリアに連れて行きまして親も一緒に連れてきてお互いに交流します。

             

            イタリアでは放送もされましたがイスラエルとアラブの子供たちがイタリアに来て一緒にサッカーをやっている姿です。

             

            こうしてみると子ども達はどちらがパレスチナでどちらがイスラエルか見分けがつきませんが、イタリア側とイスラエル側両方の国会議長もこの場に来ております。


             

            日本の政府の「平和と繁栄の回廊

             

            日本の政府も中東の和平プロセスを進めています。

            「平和と繁栄の回廊」プロジェクトの一環で、(「平和と繁栄の回廊」構想は,日本,パレスチナ,イスラエル,ヨルダンの4者による地域協力によりヨルダン渓谷の社会経済開発を進め,パレスチナの経済的自立を促す中長期的取組であり,2006年に,小泉純一郎総理(当時)がパレスチナを訪問した際に提唱した日本独自のイニシアチブである。)

            ヨルダン川付近でジャイカもプロジェクトを行っています。

             

            これはイスラエルとパレスチナの共存共栄に向けた中長期的取り組みとして、イスラエル人パレスチナ人が共に参加しながら環境を良くしてゆくプロジェクトです。

             

            皆様が家に帰ってから考えて頂くヒントになればと思います。

             

            ♦最後に

             

            パレスチナ問題に関心ある人たちは、一つの国の体制にするのか、二つの国の共存体制にするのか?とお考えになった事が有ると思います。

             

            一国家解決法だと一つのグループは完全に他のグループに依存するようになりがちです。

             

            今、もっと一般的に受け入れられている考えは二国家共存の解決案です。

             

            しかし最初にお見せしたようにあのような複雑な境界線で二つの国家が共存できるでしょうか。

             

            ですから完全依存でもなく、完全独立でもなく相互依存の関係が必要になります。

             

            それぞれの民族が独自のアイデンティティを持ちながらも相手を認め合った相互依存の関係が必要になります。

             

            そして共に栄える共存共栄の関係です。

             

            そして大切なことは、価値の共有です。

             

            一方にしか通じない価値観とか一方の民族にしか受け入れられないシナリオではダメです。

             

            お互いに共有できる和平物語が必要です。

             

            これで私の講演は終わります。皆様本当に御清聴ありがとうございました。

             

             

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